『小早川伸木の恋』の異常

 小早川先生(唐沢寿明)と妙子(片瀬那名)のおかしい夫婦生活。
 嫉妬ばっかりの妙子がリマーカブル(画期的)にウゼエ。
 いらんこいつ。だって職場にまで介入するんだもん。
 どう考えても財前、じゃなかった小早川先生が妙子を愛する動機が分からない。私だったらとっくに破局してるよ。
 それに腹腔鏡手術を家族が希望しているのに患部の癒着を防ぐための開腹を主張する小早川先生に対しての反応もなんだかなあ。医者を分かっていないんじゃないの? ちゃんとムンテラすれば分かるだろうに。というか、このムンテラが一番『白い巨塔』で大事だったのに、これは単に教授の無理矢理でくるくる変わる。こんな病院にくる患者も可哀想だ。
 妙子、先生の当てつけに患者のガキとのデート。先生『デートには一緒に行って、口説いたら殴る』妙子喜ぶ。『女って、ほったらかしにされるとダメなの』とへばりつく。
 あのなあ、自分を持てよ。ヒマで嫉妬狂いにも程がある。
 そのデート、結局することになって、ガキとキス。しかもマウストゥーマウス。バッカじゃん。しかもそのあとホテルへ。
 えええ! おまえ先生の事言う資格ないよ。嫉妬狂いの上にだらしない。最低。
 そのくせ今度は先生の職場のデスクをあさる。『ハンコを借りに』ムチャクチャにも程がある。
 で、その引き出しから先生あてのカナさんの手紙を発見、直後に中庭に呼び出し。
 なんかこうなると妙子ってたんなるいじめっ子のような気がする。なんで先生がこんな女をまともに相手するのかわからん。
 そして、そのガキが先生に『妙子さん(嫉妬嫁)を愛しています!』と職場へ。いったいこいつら職場をなんだと思っているんだ。先生が可哀想すぎる。
「でていきなさい!」
 先生普通だ。これが普通だ。
 それなのに妙子逆ギレ。『殴るって言ったでしょ』馬鹿かコイツ。『離婚する』と良い出す。望むところだろ、先生。
 先生ため息でスルー。なんて忍耐力だ。パワーゲインが3倍あるって感じ。連邦のモビルスーツはバケモノか?
 先生子供と散歩。「パパのことも好きだよ」子供があまりにも可哀想。でも、こんな夫婦がどうやって子供を育てていくかも疑問。無理だよこれ。
 で、その上先生のライバルの医者にカナさんが接触して今週は終了。
 昔、トゥーコンプレックスというエラーがBASIC言語にあった気がする。
 このドラマは、ただただ先生が可哀想。あんまりだ。というか、これ鬼嫁日記?(いや鬼嫁日記は見てないけどさ)
 要するに、嫉妬で初めて未練で終わるの繰り返しを並列で何組か用意してくるくるスロットマシンのように回すという構造になっている。
 その嫉妬と未練の循環を『ばかばかしい』と断ち切ってしまえば何も残らない。それがこのドラマだ。
 柴門ふみ、バブル期はこれで良かったかも知れないけど、今はもっとみんな大変な暮らしをしているよ。
 あんまりだ。視聴者を馬鹿にするにも程がある。