『ヴァリス』が20年ぶりに復活

 そーか、P.K.ディックに同じ書名のものがあったのか。勉強したいけど、サンリオSF文庫はきついなあ。ちょっとあらすじ的にもヤバそうだし。
 こっちのヴァリスは80年代の美少女ゲームだったヤツhttp://www2.plala.or.jp/yasinoue/oldgame/varis.html。例によってあのころのファンタジーゲームだから、ミニスカートにビキニ鎧の女の子が剣を振り回すというもので、そのころ私は中学生。広告を見るだけだったけど、どきどきしたなあ。ヴァリスIIhttp://www2.plala.or.jp/yasinoue/oldgame/valis2.htmlが出た頃、私はMSX2を買い、初めての小説もどきを書きました。懐かしいなあ。
 で、今度は18禁http://www.bb5.jp/pr/valis/
 そうか、そういう需要向けか。あるだろうなあ。
 ヴァリスと言えば、数はあんまり多くないけど記憶に残ってる人はいて、とくに内有一馬さんが『FlowerClown』という絵のページhttp://www.h3.dion.ne.jp/~ghost/でイラストを描き続けている。内有さんのページのヴァリス関連リンクなんかも、やっぱりあのころに青春を過ごした人がいるんだなあと思わされる。ゲームとしては難があったけど、やっぱりなにか動かされるモノがある。
 古い絵柄なんだけど、でもそれがなんだかいいと思う私も32歳。ロートルなのか。最近の萌え絵にも、うーん、と思うものもすこしあるしなあ。
 記号化するのは表現として、それも現代芸術としてありなんだけど、もう記号のための記号になっちゃうと、書いている方ももう抽象化・記号化が過ぎて、頭で解釈はするけど、心に響いてこない。まあ、それはそれで、そういう好みは循環するものだとは思うけど。
 萌えというのは難しいなあ。可愛いモノと萌えとは若干概念的に違うし。性的な良さと愛玩的良さなんだろうか。
 萌えデザイン原論http://moe.matrix.jp/design/とか、
 『萌え』とはhttp://sikoukaizou.hp.infoseek.co.jp/moe00.htm
 なんてのも見つけたけど、読むのに時間が掛かりそう。
 ただ、「『萌え』とは」で勘違いがあるとすれば、ギャルゲーにインタラクティブ性なんてないことに気付いていないということ。ギャルゲーにおいて、プレイヤーの選択によって展開する全ての可能性は全てゲームのライターが予期して書いてあるわけで、プレイヤーは自分の選択にあった半分オーダーメイドのストーリーを読んでいるだけなんだけどなあ。
 それと、最近のアニメとか見ていると、『萌え』というものを標榜して企画は通したようだけど、『萌え』は本来記号ではなく、表現の極限を抽象的に強調したモノだったんじゃないかと思う。つまり、実質というか、背後関係が見えた上で、それをほのめかすような。
 かつての『萌え』にはその表現に豊かな裏付けがあった。今は誰か別の裏付けとなる表現に頼ってそこで屋上屋を架す、空洞化が進んでいる気がする。その結果、『エヴァンゲリオン』以降、無理をしないで表現をきれいに収めることに注意が行きすぎ、確かに興味をそそられる作品はあるけど見てみてガッカリが多い気がする。
 といいつつ、今の私はホント、黄海海戦の砲艦赤城の状態なんです。どの艦も大きく見えますなあ。
 むやみに新しいことをしたがるのも締切間際のよくある傾向だな。