性描写について

 最近知ったページで、ラノベに性描写は必要かという問いがあった。
 興味深く拝見したが、やっぱりケースバイケースだと思う。それそのものが目的の作品と、必要上そうなもの。
 でもそのページでの例は、なんだか童貞処女っぽくて、頭だけで書いている気がした。
 現実はもっと気まずく、それ故に繊細に互いを気遣うものだ。すんなりなんかいかない。
 特に私の作品に出てくるキャラクターはそうだ。やさしいからこそ、相手を気遣い、気遣われることを気遣う。そういうなかで、恋愛感情が培われていくと思っている。下半身の動物は別だけど。
 そして、そういうニーズというものはあるわけで、それを意識するところが何だかなあ。問いを立てるまでもない、というか、どんなにそういう目的だろうと、いや、それ故に描く側の品格が問われる気がする。
 下品上品は文章にすぐ出る。正しいことを言っているはずなのに品性が低くて吐き気がする文章というのはあるし、下ネタであっても美しく書ける人はいる。
 今は平等だから、だれでも意見を表明できる。でも、それ故に品格がない文章を眼にすることが多くなった。原因をどこに求めるかというのはあっても、結局はその人の感性なんだなと思うし、感性を養うためだからこそ、感性とは一見関係のない分野を修めねばならないこともある。
 ま、どっちにしろ、小説を書く人がこれほど馬鹿にされている現状は仕方がないと思う。コメントを付けるだけの方が、評論する方がずっと自分を高く売りつけられるもの。小説には書き手の全てが出る。その時々の気持ちのあり方さえ出てしまうデリケートなものだ。
 
 ここ数日、精神的に参っていたが、ちょっと復旧中。