えなり君の得意げな顔について。

 君に理解できる問題ではないと思うけどなあ。国家財政はホント、難しいよ。この国家予算、特に官僚と国家政策について、一時期本を買いあさって集中的に勉強したけど、調べれば調べるほど難しい。
 天下り批判だって、えなり君は借金してもえなり君だからタレントとして稼げるからいいよ。
 でも、役人さんは若い時に過労死寸前に必死に働いても、年金もらうまでほっぽり出されるんだよ。
 検事さんとか裁判官だったら辞めても司法試験の資格があるから弁護士ができるけど、役人は片山さつきを見れば良く分かる。
 片山は財務省主計官で自衛隊に潜水艦は要らないと言い切って恥をさらしたけど、そのあと行った浜松の選挙区を見れば分かるじゃん。
 片山さつきは初っぱなに市議に土下座をしても楽な選挙戦ではなかったし、あの選挙にもし落ちていたら片山は財務省主計官までやったのに無資格無収入だよ。いまさらクラブに勤めるわけにも行かないんだし、どうやって生計を立てるか、かなりやばかったと思う。まあ、そういう死地に追い込んだのもそういう勢力があったわけで、因果応報なんだけどね。
 国の財政が無駄と言うけど、イギリスで昔、WW2のころ、コロッサスというドイツのエニグマ暗号を解読する暗号解読装置が作られていたけど、それ、国の一般会計で作れますか? エニグマ解読機を作ります、と議会に予算を報告したら、ドイツはすぐにエニグマより凄い暗号を作ってしまう。
 単純な暗号の問題だが、似たような『セキュリティ関連の問題』で明らかにできない出費ってけっこうあるんじゃないのかな。もちろんそれをスルーしすぎるのもいけないが、結局は裁量の問題じゃん。
 警察だって、昔はPC使いたくても『PCなんか触っているヒマがあるなら検問でもしてろ』という感じだったようだし、結局は自腹で買って、それでも足りなくて資金を融通したところだってあるようだし。予算制度に合わない出費ということで無理にやって、それが悪用されてのパターンじゃないかな。
 えなり君に、そんな国家の財政を語る才覚があるのかなあ。役者としてなんとか橋田ファミリーから離陸したいのは分かるけどさ、ラサール高校出たけど東大行けなくて当時普通の大学だった早稲田に入ってやっとのラサール石井と、灘高入ったのがやっとの勝谷誠彦とつるんで、『普通のことを大げさにいう芸風』はあんまりよくないなあ。役者としては良いだろうけど、コメンテーターはねー。まあ、だいたい私はコメンテーター一般が嫌いだけど。
 今日やった内容見ても、『一概に言えない』の連続じゃん。役人にしてみれば、必死に勉強して国家一種取ってもこき使われて給料安くて、出世レースに負ければ早期退職、しかも再就職先がろくになくて自分よりずっと年下の社員にこき使われるんだったら、『じゃあここらで名簿でも漏らして小銭作っておこうかな』ということになりかねない。事実なって時々捕まるし。
 ホント、程度の問題。第一、スパウザ小田原だって、たたき売りには疑問があるけれど、でもヒルトンが経営すれば法人税だって消費税だってサービス税だって払ってもらえる。それがスパウザのままだったら同じ財布で出入りするだけじゃなくて外にダダ漏れなんだもの。
 無駄遣いはイケナイ。それは当然である。
 だが、どこから無駄で、どこまで大事なものか、それは視点を変えればものすごく難しい。
 刈羽の無駄遣いだって、過ぎて問題になったけど、あそこが『こっちのほうが金になる』とものすごく有能な弁護団作って原発の運転差し止めなんかしたらどうするよ。首都圏大停電だよ。
 歳出が多い、特別会計多いという。
 でも問題は、『額』ではなく『質』ではないのか。
 とりあえず、外郭団体に勤めてたOLがジャーナリスト面してるけど、『アンタに言われてもね』という気がする。だって、そこからアンタ給料もらってたんでしょみたいな。
 見て、なんだかなあと思っていたら熱を出してしまった。37.4度。