一人宴

　『４Ｂ病棟電パチ先生』なんといっきにラストまで書き上げる。
　これからディテーリングしていくんだけど、最後までつながった。
　あとはキレのいい表現を追加していく段階。
　とりあえず昨日は風邪のユキさんを寝かせて、コンビニに発泡酒を買いに行って、家に戻って一人宴。
　どこに投入するかまだ考えていないが、まあ焦らず。

9四歩の謎―孤高の棋士・坂田三吉伝

　図書館で借りて忙しくてなかなか読み進めなかった『９四歩の謎』を、図書館に返してamazonで購入。ちびちびと読んでいる。
　しかしすごいなあ、坂田三吉。

　それと、小中の頃に結構翻訳翻案SFを読んできたのだが、最近その読んできたSFの題名がwikiを見て分かってうれしい。
　あと、『マイノリティリポート』なんかはうちのプリンセス・プラスティック／プライマリー・プラネット』のタカムスビシステムのところで言及している。タカムスビもまた犯罪予知システムなのだ。アメノミナカを作る前にＳＡＩＳが構築され、タカムスビが作られる。ＳＡＩＳのシステムは９０年代以前、８９年頃にかたまっていたのだが、結局発表時期が遅れに遅れてしまった。悔しい限りである。ＳＡＩＳ対応のOS、HyperRoomsなんて今のVistaと通ずる点があるし。
　そのうちユビキタスとアバター空間の境目がなくなる時代が来ると思っている。現実世界だけどユビキタスで非現実っぽくて、アバターを使った空間の感触が非現実なのに現実っぽい。このグラデーションを描く世界の中で精神とか生命の本質が追究される。
　そこで『電パチ』はフザケタ名前だが、しかし内容は精神医学から脳科学、そして究極の意識の話になっていく。それをいきなりやるわけにはいかないので、プリンセス・プラスティックでやったり、こうして現代長編でやっている。

　ユキさんの具合が悪いので買い出しは一人で。
　ガソリンスタンドでクルマのイモビライザーが働いてビックリ。鍵のリモコンで解錠してからでないと動かないという事が判明。びっくり。
　いろいろと買い出しをする。しかし赤字だ……。風邪引くと一気に赤字になる。ノーモア風邪なのになあ。
　そういえば、この前精神科に行ったらヒッキー歴ウン年みたいなドテラにくるまった人がいて、匂いがきつかった。風呂もう1週間入ってませんみたいな。狭い待合室、その日は患者が多くて、その後ろにしかたなく座ったんだけど、かなり精神的に弱った。
　そのあとあたりにユキさんがゲホゲホ言いだしたんだよなあ。関連性はないかも知れないけど、私の場合はちょっときつくてもシャワーは浴びるように心がけている。
　で、災難続きのユキさんにホワイトデープレゼントを用意した。日付は遅れたが、明日着予定。在庫なしになっていたので、思ったよりは良かった。

コクピットイズム03 (イカロス・ムック)

　『コックピットイズム　０３』を購入。
　なんか巻頭の前半でNASAの決断としてスペースシャトルをぼろくそに書いていて、一瞬某Ｍ氏か彼の言説に影響されすぎかと思った。Jean Nakashimaだったし、NASAの方針だが。
　NASAのシャトルは失敗だった説は私はいくら公式見解でも嫌いだ。物の見方が貧相だと思う。いくら事故調とその結果のNASAの結論だと言っても、シャトルもまた、『世界の傑作機』が出るぐらいの歴史があったし、政治目的があったとか何とか言ってもシャトルがなければできないことも大きかったのだし、小さくない成果を事故のショックではなからゴミ箱に捨てるようなNASAのやりかたは、日本では報道されていない何かでちゃんと和らげられていると思いたい。そうでなければ怖くて新しいことなんか何もできない。
　結局２度の事故でショック、パニック状態なんじゃないかと思うし、そのシャトル事故直後のパニックを収集すべく出した事故調の萎縮しきった結論の尻馬に乗っていまだにやっているＭ氏の評論もまた、私にはなんだか違和感を感じさせられる。
　過大な計画だったし、花道を用意するには遅すぎたかもしれないが、しかしシャトルがあったからこそ、その次が考えられる。宇宙開発に限らず、航空宇宙はもともと昔ほど裁量範囲の大きいものではないものの、試行錯誤は付き物だ。
　そしてシャトルは少なくともパワー不足に泣かされた極東某国のかつての支援戦闘機よりは成功していたと思うのだが。この前取材した時、その某支援戦闘機にパイロットが泣いていた。あまりの非力で、出撃命令はそのまま死刑宣告のような様相を呈していたらしい。対艦ミサイルを積んだら機動はほとんどできず、目標到達はまず不可だという。
　でもこの本の目当ては池田邦彦さんの『運転台イラスト図鑑EF60〜EF66だった。すばらしい出来だった。EF６０，EF６１，EF６２，EF６３，EF６３，EF６４，EF６５．EF６６ときっちり整理された構成とイラストがまたすばらしい。
　実は某模型店で働いて、ああ自分はぜんぜん普通だ、と思った。全然知識が足りない。必死に勉強しても追いつかない。分野を広げて薄く広くしすぎたと思う。で、広くもなかった、と。深刻に落ち込んだ。
　どうやっても追いつけない。