現状


 ぼちぼちやってます。小説仕事とは別の仕事です。
 そこそこ働けているのでよいかなと。増収にもなるし、それほど無茶でもないし、小説も仕事が終わった後描いているし。
 小説描きとして生計を営む苦しさはますます酷くて、内心やっぱりじゃん、みたいな業界の内情を知ると、とても自分の一生をかけた小説をこの商業出版の構造的なダメさに投入するわけには行かないです。
 いや、編集さんと仲良くしている人もいるけどさ、編集サイドの要求がどんどん無理になっていくんだもの。そうしたらこんど編集さんが直々に本を書くし。いやそれでもいいけどさ、これまで作家のせいにしていたのが自責点になるだけだと思うんだけどな。
 結局中堅作家は期待度も低いし、かといってそこそこ描けるので『じゃ別名義で』みたいな方法しか道がないんだもの。そうでなければ編集さんの注文通りに書くんだけど、それって創作じゃないじゃん。製造じゃん。まあそれでもいい人たちはいるし、PCのキーボードを叩くだけで仕事になるのならそれで良いという人たちもいるから、まあそんなもんだと思うけど。
 でも私はプリンセス・プラスティックを書きます。よねでん線も、あの世界はプリンセス・プラスティック世界の中にちゃんと入っているし。
 嬉しいのが、よねでん線を作っていて、そのツナガリで新たな読者が開拓できていること。まあ、鉄道好き、飛行機好きは男の子の基本ですから。でも嬉しい。
 どう考えても、もう紙に印刷した小説をトラックで輸送して本屋に積むというシステム自身、かなり限界です。それだったら始めっからamazonに在庫を集中させるとか、iTmsダウンロード販売して、その分を宣伝に回すとかのほうがまだ可能性がある。
 第一私自身、perlとか忙しくて勉強できなくてもweb販売が出来て、収益が結構上がっているので、この路線は考えた方がいいと思う。印刷・輸送のコストが浮いた分を広告費に充てるとか考えた方がいいのになあ。うちなんかうちのこのページと鉄道ページ以外に実験的にケータイ小説のサイトに登録したり、無料のサーチエンジン登録とか、tinami登録とかするぐらいだけど、大儲けではないけれど自己満足以上のものをもらえています。
 印刷・流通コストが浮いた分宣伝費にまわしてフリーペーパーの宣伝誌を作るとか、やっても良いと思うんだけどなあ。 まあ、私は業界人といえるほどもう業界にコミットしていないので(推協の会員ですけど)、いいんですけどね。商売としてぜんぜんアイディアがないので、なんだか見ていて苛立つ。柳の下のドジョウばっかり。長い物には巻かれろばっかり。
 まあ編集者もサラリーマンだからといえばそれまでだけど、サラリーマンだってよその業界のサラリーマンはちゃんと頑張ってビジネス立ち上げたり効率化を図ったりしてるじゃん。
 結局、文藝というもう崩壊したシステムにしがみついているだけなんじゃないか、とアジってみる。
 そういう合理化は、いずれ始まる。
 再販制度を盾にしても、こんな問題意識じゃいずれまとめて地獄行きだよ。