初めての生理

 いや、今回のク号でちょうど女性の生理現象を描いたんですが。
 実は私、ユキさんと暮らすまで『ロリエ』とか『ウィスパー』とか『ソフィ』といった生理用品がなんであるか、28年分からないまま暮らしていました(告白)。
 つか、『プリンセス・プラスティック』を発表したとき、女性が生理の時に子宮内膜が剥がれるとか、そういうこと知らなかったんです(大恥)。童貞でしたしね。

 女性の排出口が締めておくことができないとか、そんなことも知りませんでした。
 ユキさんに聞くと、九州では学校で女の子に教えるのとは別の日に男の子にも教えるそうです。
 神奈川県じゃそんなのなかったよ。
 安全日って何のことか、よく分からなかったよ。
 女性がホルモンの周期で具合が悪くなったり良くなったり、ホルモン剤で生理をずらしたりできるとか、ホント、ユキさんと話をするまで知りませんでした。

 性教育がどうこうと言う人がいる。
 でも、妊娠と生理のメカニズムを子供に教えないと、大事な人を危険にさらすことになるのに、なぜ神奈川のあのアホ教師どもはなにもやらなかったのか疑問。
 子供には早すぎるからと言うのも、子供は大人が思うよりずっと早いですよ。
 教えないと悲劇を生む。
 つか、セーフセックスとかコンドームとか、そういうものの本当のことをなぜ教えないのだろう。
 誰しもが体験するのに、それをなぜちゃんと教えないのだろう。
 国会の仕組みとか、三権分立なんてのはそのうち考えればいい話だし、知らなくても死ぬことはない。
 死ぬようになりそうだったらマスコミが騒ぎ出すので自ずから分かる。
 でも、生理と性の問題、何もいわなすぎるよ。

 女の子の排出口と書いたけど、これは膣と言って、女性がエッチな気分になっているときに男性器をねじ込むと女性が気持ちよくなる管です。
 しかも、この管を通って赤ちゃんが生まれます。
 男性器、オチンチンを膣に押し込んで、摩擦することをセックスと呼びます。
 そのオチンチンは、一定の快楽を得ると、精液という液体を出します。
 男の子は女の子の膣にねじ込まなくても、オチンチンをいろいろな方法でいじると同じような状態になります。
 いじって気持ちよくなって、最後に液体が出ると、男性の場合、独特の感触があります。
 いわゆる『イッた』状態になります。
 その液体を女の子の膣の中で出すと、その液体の主成分である精子が女の子の膣から、子宮に入っていきます。
 そして、子宮の中に準備された卵子のなかに精子が入り込むと受精となり、卵子が受精した後に子宮の内膜、内側の中の膜に落ち着きます。これを着床と呼びます。
 そして、着床した卵子が分裂し、赤ちゃんになっていくのです。

 そこで避妊の話をします。
 コンドームは精液を女性の中に入らないように男性器に取り付けて受け止めるゴムの袋です。
 男性がつけるものですが、女性がつける女性用のものもあります。
 ピルとは、卵子が受精しても子宮に着床しないように、女性が既に妊娠しているようなホルモンの状態を作るホルモン薬です。
 ピルは日本の場合、女性の生理を軽くしたり女性特有の子宮癌などのリスクを軽減する副効用があるのに、日本の役人が『性が乱れる』として反対したために、低用量ピルという副作用の少ないものは長い間認可されず、女性に負担のかかる高用量ピルだけでした。
 ピルを使っている場合、精液を通じてAIDSなど性に関わる病気、性感染症が広まるリスクはあります。

 しかし、もともと性を乱すような不特定多数と性行為をする人に、低用量ピルを禁止したところでどれほどの抑止効果があるでしょうか。
 短い期間ですが、ピルを使わずとも、女性は妊娠しない時期が数日訪れます。
 それがいわゆる安全日であり、それを割り出すのが基礎体温を測る方法です。
 この安全日があると言うだけで、性の乱れた人たちはそれを使って言い抜けるように防護のない性行為をするのです。

 本当に好きな人がいれば、防護のない性行為は危険に思えて当然です。
 しかし、性の喜びを否定することもできません。
 日本の性教育は、性の喜び、セックスの喜びをごまかそうとしています。
 性は喜びであり、また危険でもあります。

 確かにセックスは気持ちいいです。
 しかし、その結果、経済的・家庭的に破綻したら?
 大事な人を傷つけたら?
 堕胎の失敗で、一生治らない傷を負い、女性器を失って、もういくら愛しても子供を産めなくなってしまう人もいるのです。
 恐ろしいことだと思いませんか?

 そう考えることの出来ない人間は、いくらピルを禁止したり、セックスの喜びと欲望に蓋をしても、愚かな行いをする運命には何のかわりもないでしょう。

 むしろ、人間にはリビドーとして、セックスなどへの欲望は絶対にあるし、それは何らかの形で解消されなくてはならないのです。

 馬鹿な体育教師は子供に運動をさせてヘトヘトにすれば、そういった欲望を抑え込み、セックスや自慰行為、オナニーをさせずにすむというような考えをしているように言われます。
 しかし、私の経験から、そんなことをすると逆の作用ばかり増えます。
 疲れると、逆にかえって性欲が昂進することもありますし(GABA神経系が活性化されることによるそうです)、運動部のロッカールームではたいがいそういった性欲の話が一番盛り上がります。
 むしろ、そういったリビドーを正しい自慰行為で解消させ、『ムシャクシャして』『カッとして』型の犯罪に向かわないようにする方がずっと意義があると思います。

 大事な人を守るために、正しい性欲の話をしないといけないと思います。

 日本の官僚がいかにバカか。
 アメリカでは性器のそのままが載った成年雑誌が普通に売られていると言います。
 しかし、日本で出版されている書籍、特に有害書籍と呼ばれる本が、それほど有害でしょうか。
 むしろ、脱法的に売られている書籍、少年誌のほうが、かえってきちんと書かれていないだけ、有害ではないでしょうか。
 人間に欲望があるのは当たり前です。
 しかし、無制限に欲望をむさぼることができないことは子供でも分かってくることです。
 そして、欲望と言っても、性の欲望に明確な境目はありません。
 その中で、タブーを作ることが犯罪抑止になるとでもPTAのおばちゃんたちは思っているのでしょうか。

 何の知識もなくそういったシチュエーションになった場合、子供はどうしたらいいのでしょうか。
 第一、そういう知識を知ってか知らずか分かりませんが、そういう行為をしたからこそ、今、現に親になったのではないですか。
 むしろ、抑圧すれば抑圧するほど、欲望は消えるどころか燃えさかり、現実にかなえられない方向へとゆがめられ、性的サディズムのようなものを起こすのではないでしょうか。

 私は男ですから、一定周期で欲望を処分しています。
 それはまたユキさんとは別の意味のものです。
 そういうときにいわゆる『オカズ』と呼ばれるえっちなものを探すことがあります。

 私はそうしているとき、ぞっとするものを見てしまいました。
 いわゆる残虐画像、ブラクラではありません。
 残虐なことをされる女性を見て、性欲を解消しようとするものでした。

 心がとても痛みました。

 確かに女性を辱めることを想像するときもあります。
 しかし、その身体を傷つけることで情欲を解消しようとする人々は、理解出来ません。
 強い抑圧の結果なのかも知れないな、と思います。

 女性とつきあうことは楽しいものです。
 ジェンダーなどと騒ぐ人もいますが、男性ホルモンと女性ホルモンは違う物質なのですから、身体の構造も脳の構造も反応も違ってきて当然です。
 その喜びと欲望は、明確な境目はありません。
 だからこそ、人間は大事な人を傷つけぬように、想像力を働かせ、節度を自ら働かせるものです。

 しかし、官僚とかPTAのエライ人たちは、その自ら働かせる節度を、勝手に決めて世の中を自分たちが守っているかのように思っています。
 私も、ユキさんも、子供の頃は性というものを知りませんから、ち*こだのま*こだのと言って興じます。
 しかし、性が目覚めれば、自然とそういうものが繊細であり、危険であり、大事であり、愛すべきものだと分かってきます。
 それをなぜエライ人たちはそれを考える余裕を持たせないのでしょう。
 なぜ自分も分かるはずの性の悩みを、勝手に自分たちの政策に奪ってしまうのでしょう。

 今日はちょっと考えることがあって、こう書きました。
 私はこれからも女性を書きます。
 もちろん男性ですから、女性のことを全て分かっているわけがありません。 
 まだまだ誤解が多いでしょう。

 しかし、私は女性が好きです。
 だからこそ、今日も女性について考え、ユキさんと話し、いろいろ学ぶことが楽しいのです。

 『ブラックジャックによろしく』10巻購入。

 いや、私も統合失調症分裂病)なんですが、処方された薬で昂奮する薬はありませんし、ココロ系の薬で調べても、意欲が沸く薬があっても、昂奮する薬は少ないです。
 一応『中枢神経興奮作用を有する』で有名なリタリン(塩酸メチルフェニデート)とかペモリン(ベタナミン)はあるし、闇で流通しているなんて話は聞く。
 マイスリーもラリると言われるけど健忘というやつだけで、寝言を言う程度。ユキさんも一時期処方されていたけれど
寝言言っていたよと言ったら気持ち悪いと言って処方中止した。
 でも、わざわざ法律を犯し、自分が何をするか分からなくなるような薬は処方されていないし、使いたくないし、使ってないし、使う気もない。
 ぶっちゃけ、ユキさんとの間でチェッコリと呼んでいる一人えっちのほうが手軽で、十分気持ちいいと思うもの。
 
 『金八先生』で薬物の話が出るようだけど、中坊はチェッコリで十分だろと思うが、そういう時代ではないのかなあ。