本当に自分の見たいもの
朝、眠気も抜けず、身体が全く動かなくなってびびる。ひどい肩こりだったようだ。ユキさんに揉んでもらい、湿布を貼って回復。
〜ハチクロのアニメがズレていく問題〜
いや、予想はしていたんですよ。今のアニメ業界全体、というかオタク業界全体が方向性を間違えつつあるんですよ。
金さえかければいいものができる、金があれば、力があればいいものが造れる。
そんな幻想から、もう冷めなきゃ。
ないものはないんだ。ないものはつくるしかないんだ。
その根本を忘れちゃいけないよ。
本当に好きなものは、自分しか造れないんだよ。
その点でハチクロアニメ。武蔵美が協力しているんでしょ? だったらちゃんと吉祥寺(武蔵美の最寄り駅)のテイストにしないと。ちょっと電車で出かけて下北沢みたいな中央線テイスト、井の頭線テイストにしないと。
いや企画的に渋谷テイストのほうが通りやすかったんだろうけど、ここは踏ん張って中央線テイストにしないと。もちょっと泥臭くださくせこくしないと。その上で森田さんとか山田さんのすごさが引き立つものでしょう。地味なロケハンをけちった臭いがする。
何でこんな話をするかというと、ズバリ、私もそれで失敗したことがあるんです。『リサイクルビン』で出した恵比寿のオフィスビルがどのビルか聞かれて言葉に窮しちゃったんですよ。恵比寿にちゃんと行かなきゃ。実はリサイクルビンの恵比寿は、時間的都合を優先しちゃって新宿初台のオペラシティ近辺とごっちゃになっているんですよ。
まあ、あのころはロケハンの意味とかすごさを知らない童貞君だったわけで、正直すまない。今は可能な限り現地取材という気になっている。
やはり建築の考えもそうだけど、土地の文脈(地脈に非ず)を感じないと。行けば行ったでちゃんと発見がある。その発見が作品にリアリティを生む。何よりもちゃんと見に行ったものに対する書き方は自然に違ってくる。自信が生まれるのだし、いくつ言葉をこねくり回すよりも、ただ一つでその土地を表してしまう凄いものが必ず現地にある。この前アランジアロンゾに行ったときも代官山のイメージが変わったし。
というわけでハチクロ、まだ見ますけど、どうしても渋谷系オシャレテイストが理花さんとかから侵食している感じ。理花さんは碇ユイじゃないんだから。山田さんなんか酒屋の娘なんだから。
でも、わかるんだよね。時間が足りない、気が回らないと言うのが。見ながらその点が痛いほど伝わってくる。コミックのアニメ化の限界かも知れない。そこに何度もぶつかっている。
わかる。苦しいんだというのが良く分かる。普通のアニメと見たら、十分及第。面白いよ。楽しいよ。
でもあのハチクロのアニメなんだよ。見る目が厳しくなっちゃうんだよ。あのコマがどうなったのか気になっちゃうんだよ。
オタクの道は厳しいのです。いや、今日(19日)もちゃんと見ますけどね。
本当に好きなものは、自分が作るしかない。
その原点を、見つめ直しています。
びっくりしますた。
沖縄戦、最後の突撃かと思ったら、まだどでかいネタを一つ忘れていました。
これを回収して、最後の突撃。現在340枚で一時停止中。
ユキさんの気合ゲージが凄い。イラレのベジエ曲線で超時空要塞ザルクハイムの指揮官のナチ武装親衛隊大佐・フラウ・マッケンゼンの図を書いている。
ユキさんの全開出力は5時間が限界。私も力つきるけど、ハチクロアニメを見なければ。
で、ハチクロアニメ19日の回、見ました。うーん、これがこの作り手のテイストなのかなあ。あの降る雪の描き方は素晴らしかったけど、シリアスに傾きすぎそうな前半に、後半に期待したが、後半はうーん、もうちょっと欲しいけれど、難しいなあ。
総じて面白かったけれど、やっぱり自分の最も好きなものは自分でしか造れないのだなと思い知らされた。
川瀬さんのblogが凄いことになっている。
http://ouendan.cocolog-nifty.com/blog/2005/05/post_dd06.html
良かったね川瀬さん。これで地味作家から脱出ですね。
http://ouendan.cocolog-nifty.com/blog/2005/05/post_6d08.html
レイソルも取材できたそうで良かった。羨ましい。素晴らしい。
川瀬さん版の『プリンセス・プラスティック』のコミックのネームがあるんですが、どうしましょう。全部スキャンしてあるんですけど、共同してウェブ販売に投入しちゃおうとかいろいろ考えた。でも川瀬さん、今だったらもっとやりたいことあるだろうしなと遠慮もしていた。
これが本当にいい話なんですよ。私のプリンセス・プラスティックの川瀬解釈なんだけど、シファの兵器としての心と、女性としての心のせめぎ合いを若干コミカル入れながらの力作。いつか日の目を見させたいです。