週刊現代の志

 いやあ、見上げた志だと思うよなあ。6割が支持している今回の選挙を『バカ選挙』呼ばわりとは。まさに国民がバカだから民主党が負けたんだと言っている。すごいよなあ。週刊現代のライターは神さまなんだろうな。AERAだってそこまでは書いていないよ。その国民からお金もらって雑誌発行していると言うことを忘れているその孤高の志が素晴らしい。昔のウワシンみたいなのでどれだけ週刊現代が売れていてその自信につながっているのか見たくなってしまった。
 まあ、マスコミがどの程度かというと一番ビックリしたのが昔不況だったときにデノミをしろというついでに円という通貨単位を変えろと言う。デンネンにしろという。198円です、じゃなくて198デンネン、だって。いや冗談のつもりなんだろうけどさ、わざわざ金出してまで買いたくないよそんな記事。
 増税もみんなわかってるよ。街頭インタビューなんてのはインタビューと言えば捏造の朝日みたいなもんで、いくらでも編集できる。郵政民営化しか見なかった、なんて、郵便局員の意見にオロオロしている政府が財政改革なんかできる訳無いだろうに。冷静に考えればもう国民は覚悟を決めたのだ。
 まあ、それでも裏読みをすることはできる。小泉は任期中の増税をしない代わりに任期を延長せず、小泉の次で増税をするとか。でも小泉の次が順当に決まれば、北朝鮮問題や尖閣問題とかをやれるだろうし、拉致被害者を取り戻すための強力な圧力を構成したいというのなら多少の増税は飲めるだろう。
 ぶっちゃけ、一人一人が数千円持っていてもできないような大きな事を、税で集めて国策という大きな力にするという政治家がいれば、国民は納得するのである。本四架橋や青函トンネル戦艦大和だって、昭和のバカ査定と言われても国民一人当たりにすればそれほどでもないだろう。もちろんその図式で何でも増税になっては困るけれど、でも小泉的なものはそういうものではないだろうと信任したのだ。なんか筑紫哲哉が30回近く粘着して『小泉的なものを問う』をやっていたけれど、その粘着ぶりが強烈な電波でさすがに見切れなかった。
 ただ、同じ電波でも、テレビ放送というのは国民の財産である電波帯域を国民のために使ってくれと放送法で預けているわけで、その信頼して預けた電波を国民をバカにするような電波番組をあんなにやって良いのかと思うときも正直ある。
 電波と言えば、原爆投下直前のヒロシマを舞台にした加藤あい主演のドラマも電波だったな。当時の法律も世相も理解していない感じだった。こうやって戦争は風化していくのだろう。
 だんだんあの戦争のどこがまずかったが、負けたからいけなかったになっていく感じである。だんだん勝てば『いい戦争』になっていくような。もちろん負けるより勝った方が良いし、かといって他国にむやみにケンカを売るのもおかしいことだが、でも日本が脅かされれば、警察力比例で対応するのは当然だ。だが、その比例の匙加減がこのマスコミの人の追いつめぶりとか、手のひら返しとか捏造とか扇動とかの影響でおかしくなりそうで、そこに不安を私は持っている。第一、国民の選択を無視したりバカにしたり捏造したりするああいうマスコミ以外で世論形成ができるかどうか。
 ネットというと神奈川反戦ネットみたいなあっち系の連携を思う。ウェブと若干違う。ネットは関係であるが、ウェブは連携した『書庫』だと思っている。苦しい区分けだが、でもウェブにしろネットにしろ、成熟はどうか分からないけど、でも世論形成には結果的に役立っても、世論調査の対象にするのは危険な感じがする。まあ、それもちょっとした工夫でできるとは思うけど。ホリエモンもそこらへんを上手くやればオモシロイのに手作り選挙ごっこで満足している感じだし。