神奈川県民の誇り、TVK『サクサク』を見る

 面白い。朝ではなく夜の再放送をビデオに納めたのだが、白井ヴィンセントという人形と木村カエラの二人だけ+ゲスト、セットも奥行きなしの屋根の上だけの超エコノミー番組。バックが通常のセンスだとなにかCGで奥行きを出そうとか思っちゃうのだろうけど、それすらないシンプルさ。
 ところがそれがユルくて面白いのだ。トーク+音楽なのだけど、全体的に力の抜けた感じがたまらなく気持ちいい。木村カエラもノリノリではなく、程良くやる気なさげで、程良くヴィンセントと絡んでいい感じ。ヴィンセントもキレのいいセルフツッコミとかで飽きさせない。なんか普通のキー局の番組の最近のお笑いバブルの状況を見ると、こういう番組を送り出せるTVKテレビ神奈川)が誇らしい。
 小倉時代にCATVを引いていて、ああ、多チャンネル化なんて言いながら現状のCATVの帯域ですらもてあましてるじゃんJCOMみたいに思っていたけれど、でもお金がないから面白いものができないなんてのが全くの妄論であることが分かって最高だった。
 結局面白い人は、面白いのだ。
 ただ、その面白さがねー。
 特にビックリしたのがこの番組を見たいがためにUHFを映るようにとマンションの管理人さんにお話ししたところ、ぜんぜん話が通じなくて、嗚呼こういう人に小説を売るとしたらアメノミナカどころじゃないなと思った。
 でもなあ……。